令和の記録

 

 

15年ほど前から路上でカメラを片手に街頭撮影をしています。最近、その

路上スナップをするカメラマンが少なくなったようです。

肖像権などが影響しているのでしょうか。

私の住む、みちのく仙台も、この間大きく姿を変えてしまいました。

また、自分自身の見方も、いつの間にか大きく変わってきたのを感じます。

その仙台を、平成から令和に変わったのを契機に改めて記録することにしました。

今までの表現方法を大幅に変え、一時期使ったことのある「アレ・ブレ・ボケ」

のみで仙台を活写してみました。

この街で生まれ育って別の町に移り住んだ人、転勤など仕事の都合で、一時期

この町で生活した人たちに「ここはよく行った」、「ここが私の心の故郷だ」

などと思い出していただくように、昔のカメラ、レンズそして昔のフィルムで

撮影した写真に近づくよう挑戦してみました。

そこに住む人々の息遣い、そこにいた痕跡を感じられる仙台の風景など

ある瞬間を直感的に記録することで、多くの人と、この町を構成するもの

人間と交差している様々なものを写し撮ろうと思っています。

令和が終わるとき、この町は、どのように変わっているのでしょうか。

いつまでも平和であり続けてほしいものです。

 

                               2019年11月

 

                               笹﨑 正明