みちのく四方山贉(よもやまばなし)

 

  「みちのくに残された素朴さとノスタルジーを求めて、8年ほど前から

 住み慣れた土地、東北を深く掘り下げて視ようと思い立ち、時間を見つけ

 生まれ育った東北を巡っています。

 風景写真に見るような雄大な自然や、そのまま手付かずで残されている

 山や川、海などは勿論ですが、そこに住む人々の生活や風習を垣間見る

 ことができます。

  2011年の東日本大震災による大津波の被害で太平洋側の海は、昔の面影は

 何一つ残っておりませんが、日本海側は、子供のころ見た記憶と、さほど

 変わらない光景を目にすることができます。

 海辺の集落や山村などを訪ねると「よもやまばなし」をしながら船や網の

 ていれ、畑仕事、家族総出の田植えなどをしている人たちと出会い、話し込む

 こともしばしばです。

 そんな、古い記憶に残る産土の情景を探しながら新潟県を含む東北七県の

 旅をしてみました。

 

             公益社団法人 日本写真協会 会員 笹﨑 正明

 

                               2019年7月